2022/07/25 11:17

いつもご愛顧いただきましてありがとうございます。
FILOU MARCHEのこんぱなです。

多くの犬猫を悩ませる症状『外耳炎』。
命に関わるような深刻な不調ではありませんが、外耳炎は繰り返すことが多く、また、外耳炎の治療を嫌がるペットも多いため、命に関わる不調ではないとはいえ獣医師泣かせのトラブルだったりします。


そんな獣医師泣かせの外耳炎の治療の基本は
◼️耳の中を清潔に保つ(耳の洗浄)
◼️外耳炎の原因菌の治療

シンプルに上記の2つです。

ただ、シンプルなのですが、治療はなかなか難しいのです。
なぜ外耳炎の治療が難しいのか、という部分をお話ししてみますね。

【外耳炎の治療が難しい理由①】
耳の洗浄は絶対イヤ!な犬猫がめちゃくちゃ多いから。

耳の洗浄は、耳道に洗浄液を入れて行います。
当たり前ですが、耳道を綺麗にするために耳周辺に少なからず触れる必要があります。

そのため、外耳炎で痛みがある場合、
触られるのも痛い!イヤだ!
になることがとても多いのです。

もともと耳を触られることを嫌がる子も多く、そうなってくると『十分な治療を行えない』という場合がでてきます。

【外耳炎の治療が難しい理由②】
耐性菌や副作用の心配

外耳炎は一度改善しても、耳の形状や体質により繰り返すことが非常に多く、治療も長期に渡ることが多いです。
外耳炎の治療に一般的に使用される薬は
・抗生物質
・ステロイド
・抗真菌薬

が多く、これらはもちろん非常に効果がある薬ではあるのですが、使用が長期に渡ると【耐性菌】が発生してしまったり、【薬の副作用】が生じてきてしまう心配があるため、獣医師としてはなるべく使用頻度を減らしたい、と思うものではあります。

でも、使用頻度を減らすと再発してしまうこともよくあり、結果として望まないけど長期にわたり薬を治療することになってしまうことも。
そんな感じで、外耳炎はなかなかさじ加減が難しい症状だったりします。


長くなりそうなので、次回に続けます。


***FILOU MARCHE こんぱな***


犬と猫のしあわせごはん
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こんぱな@手作りごはんの獣医師 
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